ムエット(試香紙)/50本入
精油やフレグランスの香りの調合の際に便利です。
香料の浸透性がよくて香りの保留性も高い試香紙です。
こんにちは!アロマセラピストのうのかです。
ムエットは香水売り場で香りを試す時に使うことで知られていますが、アロマテラピーでも使用します。
エッセンシャルオイルをブレンドする時や知りたい香りがある時に直接香りを嗅ぐよりも、ムエットで香りを嗅いだ方が香りそのものに対して「好きか嫌いか」の判断だけではなく、揮発速度によって変化する香りを知ることができます。
今回はアロマテラピーの立役者でもあるムエットについてをご紹介します。
ムエットはフランス語で「細長いパン切れ」のことを指し、元々は「濡らす」という意味を持ちます。
フランスの食事で半熟の卵をエッグスタンドに立てて上部の殻を割り、それを細長いパンですくって食べます。
このパンのことをムエットと呼んでいます。
以上のことから「細長い紙に香りを濡らす」という連想になり、香りの世界でもムエットという名前をつけました。
香りの世界のムエットはシンプルで目立つ存在ではありませんが、実は食の世界からヒントを得て作られたものなのです。
ムエットを作る際には以下のような条件があります。
1.紙が無臭であること
2.香りが長時間持続すること
3.一定の量を吸収できること
4.吸収しても曲がらないこと
当たり前の条件ですが、香りを試す目的として存在するアイテムなので、普段の暮らしの中で手にする紙とは大きな相違があります。
エッセンシャルオイルの香りを試したい時にムエットを使うことによって生じるメリットは、瓶で直接嗅ぐよりも香りの感じ方や印象が違うことです。
エッセンシャルオイルの瓶から香りを直接嗅ぐと、香りの強さの部分が直接嗅覚に入りますが、ムエットに垂らして香りを嗅ぐと揮発速度によって変化する香りの印象や持続性の確認をすることができます。
また、エッセンシャルオイルのブレンドをする時に、ブレンドをする予定のエッセンシャルオイルをムエットに1つずつ吸収させた上で香りを嗅ぐと、ブレンドの基本相性の知識以外に自分の感覚で香りのイメージができます。
アロマ石鹸やワックスサシェ等を作成する際にもとても便利です。
香りを試した後のムエットをそのままにしておくのは、まだ香りが残っている状態なので少しもったいないです。
最後まで香りを楽しめるように、使い終わったムエットを活用してみましょう。
1.本のしおり
ムエット愛好家には割と知られている活用法ですが、使い終わったムエットを小説などの本のしおり代わりにできます。
普通のしおりには香りはありませんが、残り香があるムエットを代用すれば記憶した内容を思い出させてくれるかもしれません。
アロマの資格取得を目指している方は、香りテストがあるので参考書やテキストに使い終わったムエットをしおりの代用にすることもできますね。
2.簡易アロマデュフューザー
エッセンシャルオイルのブレンドを考える時や複数の香りを試すと使用するムエットの本数も多くなります。
複数のムエットを使用したあとはグラスなどの入れ物に入れて簡易アロマデュフューザーとしても使うことが可能です。
お部屋の中の空気の流れによってアロマの香りの流れも変わるので、「香りを試すこと」から「香りを感じる空間」を作ることができます。
ムエットはアロマを学ぶ場所で使用されることが多く、あまり目立たない存在ですが、アロマテラピーをこれから始めてみたい時や気になるエッセンシャルオイルを購入する前に香りを嗅いでみたい時はまずムエットで試してみましょう。
1つの香りの全体的な印象よりも、1つの香りの変化を知ることができ、アロマテラピーへの見解も広がります。
ムエットを使う癖をつけて「香りを試す」行動が「香りを楽しむ」ことに繋がって、素敵な香りの時間を過ごしていただくと嬉しいです!
ライター:うのか
アロマセラピスト/ アロマテラピーとハーブを普段の暮らしの中で工夫しながら取り入れることをライフワークにしています。人へのアロマの他にペットアロマにも関心があります。コラムではできるだけ毎回違うものをご紹介します。