手作りコスメの保存容器を正しく扱おう
コラム
2021.4.7

手作りコスメの保存容器を正しく扱おう

こんにちは、ライターの新垣です。
日頃、化粧水やクリーム、ボディオイルなどをご自分で作って使っている、という方もいらっしゃると思います。
中身の素材や成分にこだわる一方で、保存する容器はどうでしょうか。
使用前後のお手入れや、再利用できるかどうかなどを考慮して選んでいるでしょうか。

今回は、化粧品(コスメ)を容器に入れる前のひと手間、
使い終わった後の扱い方などについてご紹介します。

容器を使用する前、使用後のお手入れ方法は?

容器を使用する前に、水洗いや食器用洗剤などで軽く洗ってから使用するという方も多いと思います。このような簡易な洗浄ももちろん良いですが、今回は容器の消毒の方法をいくつかご紹介します。

①消毒用アルコールで拭き取る
ティッシュや柔らかいペーパーなどに消毒用アルコールをスプレーするなどして容器の内側や外側を拭きます。
ガラス製、プラスチック製(アルコール対応のもの)の容器にのみ行えます。アルコール耐性のない容器は、アルコール消毒をすると白濁したり、溶けたりする場合があります。
消毒前に必ず少量でテストしてご確認ください。

底の深い縦長の容器の場合は、消毒用アルコールを少し入れて内蓋を軽く閉めシャカシャカ振って、容器の中に消毒用アルコールがまんべんなく行きわたるようにします。
その後消毒用アルコールを捨て、逆さにするなどしてアルコールが揮発するまで乾かします。
ここでいう消毒用アルコールとは、15℃でエタノールを76.9~81.4%含むものをいいます。保湿剤などが含まれる手指用消毒アルコールなどを使用すると、返って容器がべたついたりすることがありますので、気を付けましょう。

植物性発酵エタノール67%
植物性発酵エタノール99.9%

②煮沸消毒する
耐熱ガラス容器にのみできる消毒法です。
常温の水を入れた鍋に容器を完全に浸け、沸騰させて5~10分放置します。その後お湯から出して、熱を冷ましながら乾かします。また、鍋底に布巾を敷くと、容器が転がって割れるのを防ぐことができます。
※沸騰したお湯に容器を入れると、急激な温度変化により容器が割れる恐れがあります。必ず容器を入れてから火にかけてください。

③紫外線消毒器に入れて
なかなかまだ家庭では見かけませんが、新型コロナウイルス感染予防対策で、コンパクトサイズの紫外線消毒器も以前より手に入れやすくなりました。
殺菌灯の紫外線を照射して消毒する方法で、20分~30分紫外線消毒器に容器を入れておきます。

ランプの灯りを見たり、肌に当てたりしないように気をつける必要があります。
タイマー付きのものや、器械の扉を開け閉めする際にランプのONやOFFができるものもあるので、それらの機能が付いているタイプの方が使いやすくて良いですよ。
プラスチック製のものは変質する可能性もありますので、30分を超えて行わないようにしましょう。

中身が無くなったら容器を確認しよう

容器の中身を使い切ったら、容器をそのまま捨ててしまうのではなく、まず容器そのものの状態を見て、再利用できるかどうか確認しましょう。
変形、変色、ヒビ割れ、傷、破裂…などはありませんか?
もしあれば、残念ですがその容器をそのまま再利用するのは難しいかもしれません。
あるいは、容器そのものというよりも付属している中栓部分などに劣化が見られる場合も同様に、そのままの再利用は難しいです。

もう一度使える容器は衛生面に注意して洗浄

もう一度使えそうな場合は、中性洗剤などでよく洗浄してから、上記のような消毒法で消毒を行ってから再利用しましょう。
最近は新型コロナウイルス感染予防対策の観点から、使い捨てをすることが増えました。
しかし、環境問題にも目を向けると、繰り返し使える容器は洗浄や消毒をして衛生面に気を配りながら再利用し、余分なごみを出さないよう配慮する必要があります。
容器の素材によって、正しく洗浄や消毒を行い、一つひとつを大切に扱うことで長く使うことができますし、そもそも私たちが昔から意識している「モノを大切にする」ということにも繋がります。
そういう意味では、ガラス容器などは保存も再利用もしやすく、衛生面でも優れた容器だと思います。

そして、手作りコスメ容器には毎回必ず作成した日付入りのラベルシールを貼っておきましょう。

手作りコスメは作っている時の楽しさももちろんありますが、自分を大切にしたいという想いから生まれる、とても尊いものだと私は思っています。
だからこそ、そんな想いを保存する容器にもこだわった方が、大切に使えるし、使っていても自分を大切にしているという実感ができるのではないかと思うのです。
これからもオリジナルのコスメ作り、自分を大切にする習慣を、楽しんでくださいね。


 


ライター:新垣 静香
趣味は読書、動物と触れ合うこと。 化粧品や美容・生活にかかわるものは、学生の頃から、フェアトレードを行っているものや動物実験を行っていないもの、環境に配慮されたものを選んでいます。

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